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リゲッタ誕生秘話 第6回
「えっ、こんなに簡単に成功していいの?」
僕が実家のタカモトゴム工業所を変えるために手掛けたのは二つ。
【 デザインの改革 】 と 【 現場の改革 】 です。
当時は下請けの工場だったので親元メーカーからこのデザインを〜〜足作るように・・・と生産指示を受けていました。
下請けという受け身の状態だから仕事を作れていなかったので、受け身姿勢を改善できるように、下請けであるタカモトゴム工業所からデザインをどんどん提案していきました。
・・・僕の父の悩みは『 靴は作れるが、デザインが出来ない・・・。』 ということでした。
だから父は僕と一緒に仕事がしたかったんだと思います。
その悩みもわかっていたので、父のためにたくさんの仕事を作れるように努力しました。
「1,980円」 「シルバー向け」というルールを守り、今までになかったデザインをたくさん作り、 足を使っていろんな素材メーカーを回り、どんどん新しい素材を使用していきました。
過去の実績、データ、失敗事例などもすべて凝縮してデザインしていたので 自分でも自信がありましたし、必ず売れると思っていました。
【海千山千の職人ばかりが集まっているのが生野区】
世の中になかったデザインばかり僕が作るので、技術の低い職場さんはついてこれません。
それを打破するためにも毎日毎日、現場の職人さんの元に足を運び、僕が何を作ろうと思っているのか? どうやれば効率よく靴作りが出来るのか? 今後の方向性は?
など自分の出来る限りのコミュニケーション力を使い、神戸で覚えた技術を生野区の職場さんに伝えていきました。
一生懸命さが職人さんにも伝わったのか、みんなが応援してくれる環境を作ることが出来ました。
自分の想いを伝え、職人さんたちの意見も取り入れようと繰り返し実践することでコミュニケーション能力が備わっていったと思います。
なんせ海千山千の職人ばかりが集まっているのが生野区なので・・・。
苦労しましたね。
【えっ、こんなに簡単に成功していいの?】
親元メーカーの営業さんたちも、そういうやる気がある若者の心意気を汲み取ってくれて僕の考えたデザインをたくさん展示会に並べてくれるようになりました。
退屈傾向にあったシルバー市場に対して、画期的な素材などを使用したデザインを提案したので、
今考えても売れて当然だったと思います。
親元のメーカーは老舗でブランド力があったので、新しいデザインを展示会に出展しても
「 このメーカーの出す新作なら大丈夫。 」 と問屋さんたちも思ったのでしょう。
歴史とブランド力は大事なものだと感じました。
2000年、僕の作ったシルバー向けの靴は大ブレイクしました。
FAXから見たことのない【桁】の発注書がどんどん流れてきます。
それまでは数の細かいチマチマした発注書ばかりもらっていたので、普段と二つ桁の違う発注書を見たときはびっくりしました。
両親をホッとさせることが出来たのではないかと思うと、僕も胸を撫で下ろしました。
「 涙が出るほどうれしかったです。 」
って、言いたいところですが、僕的には意外に簡単な作業だったので
「 えっ、 こんなに簡単に成功していいの? 」 って不安になったのも事実です。
<つづく>
生まれも育ちも大阪の生野区という下町で過ごしてきたデザイナーの高本氏。
靴の専門学校、シューズメーカー数社での企画・デザインの経験を経て、当時靴の下請けであった実家「タカモトゴム工業所」で靴作りに励む。
2001年、後に「リゲッタ」「リゲッタカヌー」などのブランドを手掛ける「シューズミニッシュ」として、靴メーカーを始める。